ピラティス×ボディメイク お役立ちコラム

体が硬くてもピラティスは始められます! ピラティスで柔軟性アップしよう

2021年07月16日

「前屈が足元まで届かない」「股関節が硬くてあぐらが辛い」など、体を硬いままにしておくと、コリやハリに悩まされ、疲れやすくケガをしやすくなり、加齢とともに歩くもの困難になる場合もあるのです。しなやかでバランスのよい体を目指すピラティスは、体が硬い人でもできるのでしょうか? 体が硬くなるメカニズムや原因、体を柔らかくするピラティスのトレーニング法などを紹介します。

ピラティスとは

ピラティスは、リハビリのために考えられたエクサイズ。老若男女問わず誰にでも取り組むことができます。体幹トレーニングとして知られていますが、他にも骨盤や背骨など骨格の位置を調整したり、一つひとつの動きを正しく集中してコントロールしたり、そうやって偏りのないバランスのよい体に導いていきます。それはケガをしていても、四十肩で腕が上がりにくくても、人それぞれの状態に合わせて調整しながらできるようになっています。

体が硬い人でもピラティスはできる?

ピラティスのベーシックなエクササイズは、体が硬い人でもできるものがほとんど。座位、仰向け、うつ伏せなど、それぞれ安定した姿勢で行うのが基本です。それでも、姿勢自体がきついという体の硬い方もいるでしょう。例えば、長座でひざを伸ばせないならひざをゆるめてもいいし、股関節が硬くて骨盤が立たない人はお尻の後ろ半分にたたんだタオルをはさんであぐらになってもいい。少し難易度の高いエクササイズもチェストアップの頭を下す、全身を使うエクササイズは下半身だけ、上半身だけ行うなど無理なく動ける範囲で行ってもピラティスの効果は十分にあります。

また、ピラティスの基本の一つに「フロウ」(流れるように動く)があります。一連の動作をゆっくり流れるように行うため、柔軟性が必要な姿勢も長くとり続けないということ。体の硬い人にはきつい姿勢もゆるめたり伸ばしたり、動き続けながら行えるのが良いところです。

なぜ体が硬くなるの?

体が硬いというのはどういうことか、体が硬くなる理由まで一つずつ説明します。

体が硬いとは?

自分の意志で動かせる筋肉「骨格筋」は、縮んだりゆるんだりすることで体を動かしています。例えば、ひじを曲げる時、脳から「ひじを曲げる」指令が出て、二の腕の内側の上腕二頭筋が縮んで対になる裏側の上腕三頭筋がゆるみ、曲げようと動かします。それが偏ったほうばかり縮んで使われることで、疲労物質が溜まり血流なども滞って、筋肉が硬くなっていくのです。

また、骨筋肉の両端は他の部分より硬くしっかりした腱となっていて、骨と筋肉をつないでいます。関節にも骨同士が離れないように靭帯が強い力でつなげています。普段から動かしていれば、骨同士のつなぎめである関節は、筋肉と腱、靭帯も柔らかく、関節をなめらかに動かす滑液も出て動きやすくしてくれます。関節が正しく使われないと、腱や靭帯が硬くなって滑液も少なくなり、関節が動きにくくなります。つまり、関節の可動域が狭くなることも体の硬さの一つです。

体が硬くなる理由

体が硬くなる理由は、主に動かないことによる硬さと、使い過ぎの硬さです。
筋肉が使われないと人の体は使わなくていいと判断し、機能が衰えて筋肉は細く短くなっていきます。運動不足、デスクワークで座りっぱなし、ケガや病気で寝たきりなど同じ姿勢でいることが原因の一つです。ほぼ動かない、小さな動きだけで過ごすようになると、関節もその動作で動く範囲だけになり硬くなっていきます。

後者は、スポーツや筋トレなどをしっかりやっているのに硬い人。好きな筋肉ばかり鍛える、過度な使い方などに問題があります。アウターマッスルだけを使ってインナーマッスルが働いていないトレーニングは使うほうだけ硬くなるだけでなく、使われないインナーマッスルも衰えて硬くなります。アウターマッスルの硬さは関節の可動域も制限します。

トレーニング後のストレッチを怠って筋疲労を改善させずに済ませていたり、ストレッチ自体が正しく行われていなかったりすることもあるでしょう。疲労を残したまま関節を固めたままでいることは、ケガの原因にもつながります。他にも、病気やケガが原因で靭帯や関節そのものを痛めて、機能を失って硬くなることもあります。

体を柔らかくするピラティスのトレーニング方法

ピラティスは、体の硬さの一つである関節にもアプローチしていきます。骨と骨の間にスペースをつくることで関節の可動域を広げて動きをスムースにし、関節を動かしているまわりの筋肉などの動きも取り戻します。体を柔らかくするのに最適なピラティスのトレーニングを紹介します。

1.スパイン・ストレッチ(背中)

骨と骨の間のスペースをつくる背骨のストレッチです。
骨盤と背骨をまっすぐ立てて、あぐらで座ります。両腕を肩の高さでまっすぐ伸ばします。息を吐きながら、背骨を上から順番にカーブを描くように前に丸めていきます。息を吸いながら元の位置に戻ります。身体を倒すときは、骨盤を倒さないようにおへそを引き上げて太ももの上にあるボールほどのスペースを越えるように意識します。

2.レッグ・サークル(足の付け根)

骨盤と大腿骨の間の詰まりを広げ、股関節まわりをゆるめます。
仰向けになり、ひざと股関節が90度になるように片足を上げます。腰の下に手が半分入るスペースを空けたまま、息を吐きながらひざを小さく回します。3~5周したら、反対回しも同様に。反対の足も同様に行います。骨盤の傾きを保った状態で行いましょう。

3.サイ・ストレッチ(太ももの前側)

太もも前側の大腿四頭筋を伸ばしながら体幹も強化します。
ひざ立ちになり、身体をまっすぐ立てた状態で両腕を肩の高さに上げます。頭の先からひざ裏まで一直線の状態を保ち、息を吸いながら後ろに倒れていきます。体幹を意識して息を吐きながら、腹筋を使って身体を起こしていきます。3~5回繰り返します。

柔軟性を保つためには続けて行うことが大事です。体が硬くてお悩みの方は上記を参考に、ぜひピラティスにチャレンジしてみてください。

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