モデルや女優がSNSでピラティスをしている姿を公開する時代。その美しくスマートなボディラインを保つため、ピラティスを取り入れていることが知られています。モデルや女優は言わば「美のプロ」。一般の私たち、年齢を重ねて太りやすく痩せにくくなった、そんな人もピラティスで痩せることはできるのでしょうか? 気になるお腹や太もも、二の腕などにも効果があるのか、効率的に痩せる方法について紹介します。
ピラティスで痩せることはできる?
ピラティスのダイエット効果について、適切な頻度や負荷などを見ていきましょう。ピラティスで痩せることが期待できる理由筋肉が衰えると基礎代謝も落ちて脂肪がつきやすくなります。つまり、痩せるためには基礎代謝を上げること。基礎代謝が上がれば脂肪燃焼効果がアップします。ピラティスは普段の生活や運動ではなかなか使いにくいインナーマッスルを鍛えるエクササイズです。その筋肉をつけることで基礎代謝を上げ、脂肪を燃えやすくします。とくにお腹の深層筋への意識は内臓脂肪を刺激し、ぽっこりお腹の解消にもつながります。インナーマッスルを意識しやすいように、ピラティスは「胸式ラテラル呼吸」で行います。お腹の奥にある腹横筋や横隔膜、骨盤底筋といったインナーマッスルを総動員して呼吸します。また、身体をバランスよく整えるのも、ピラティスの大きな特徴です。身体の歪み、偏りは血流を滞らせ、むくみ・セルライトの原因に。代謝を上げることで血流を改善して、骨格や筋肉のバランスを整え、余分な水分や老廃物が排出しやすくなります。脂肪燃焼にも老廃物の排出にも酸素が必要です。ピラティスのゆっくり深い呼吸だけとっても、痩せ効果が期待できるわけです。継続することでダイエット効果を高められるどんな運動も効果が出るにはある程度の期間がかかります。ピラティス氏が「10回で違いを感じ、20回で見た目が変わり、30回で体のすべてが変わる」と言ったように、ピラティスも1回だけでは効果は得られません。徐々にインナーマッスルが鍛えられ、よい姿勢を意識できるようになり、周りからも姿勢のよさや痩せてきたことが気づかれるようになります。そして、インナーマッスルの強化が基礎代謝を高め、太りにくい身体をつくります。リハビリのために考案されたピラティスは、身体に負担をかけずにできるのも続けやすいポイント。例えば、体重を落とそうとジョギングを始めたとして、身体の重さがひざや足首などの負担となって痛めてしまうことも。ピラティスは寝たままできるエクササイズがメインです。自分に合った負荷に調整して無理なくできるので続けやすいのです。痩せるには適切な頻度や負荷をかけることが重要初心者は、週1~2回から初めましょう。慣れてきたら少しずつ増やして、目標は1日おきで週3~4回。有酸素運動では、1回の運動後に2日以上開けないで行うことで効果は維持されます。ピラティスも有酸素運動の一つですから、これを基準にしてもよいでしょう。有酸素運動は20分以上続けることで脂肪が燃焼されるので、1回30分でもダイエット効果はあるわけです。短時間でも正しく行い、筋肉を休ませてあげることも大切です。負荷のかけすぎはケガやオーバーワークのリスクが潜んでいます。高負荷のエクササイズでアウターマッスルやゆるめたい首や肩まわりに力が入りすぎると、身体が硬くなって逆効果に。呼吸や姿勢が乱れるほど負荷が高ければ、軽減したり休憩をとりながら、自分にちょうど良い負荷・回数で行うとよいでしょう。
ピラティスで痩せるのが期待できるパーツ
ピラティスの最も大きな効果はお腹まわり。腹部のインナーマッスルへの意識がぽっこりお腹、ウエストくびれに効果絶大です。体幹では背中をすっきりさせる、うつ伏せのエクササイズも豊富です。ガチガチに固める筋トレと違って、身体の中心から伸びていく、骨と骨の間のスペースを広げるような動きもピラティスの特徴です。太腿や二の腕など痩せにくいところも、柔軟と伸長を合わせた動きで細くしなやかな筋肉へと変えていきます。パーツへの効果は勿論、全身バランスよく鍛え、整えていくことが大切です。
ピラティスと組み合わせてもっと痩せるための方法
ピラティスの効果を高めるために気をつけたいことを紹介します。食事インナーマッスルを鍛えるためには、その筋肉の元になるタンパク質をしっかりとること。ビタミンB群も不足すると余分なエネルギーを脂肪として蓄積するのでこまめに摂取しましょう。筋肉や内臓機能を高める鉄、骨、筋肉を作る亜鉛やカルシウムもピラティスと合わせると効果的な栄養です。また、身体を温める食べ物をとるようにしましょう。内臓から温めることで消化吸収を高めます。水分も冷たい水ではなく常温か温かいものをとることで血流をよくし、基礎代謝を高めます。偏らずバランスよく、よく噛んでゆっくり食べることも大切です。生活習慣睡眠時間が短いと食欲がわくホルモンが増え、食欲を抑えるホルモンが減ることが、米スタンフォード大学の調査で判明しています。寝不足は成長ホルモンを抑制し基礎代謝の減少も招くので、痩せるためには十分な睡眠をとることです。よい睡眠のためには、お風呂にゆっくり浸かって身体を温め、一日の疲れをとりましょう。入浴でリラックスすることで自律神経を整え、基礎代謝を高めます。
ピラティスはこんな人に最適
リハビリのためのエクササイズなので、高齢者や低体力者、ケガなどトラブルがある人、ピラティス初心者、老若男女問わず誰にでもできます。寝たままできるエクササイズが豊富なので、太っていて難しいということはありません。ダイエットと合わせて代謝アップや筋力アップをしたい人や、コツコツ取り組んで健康的に痩せたい人にも向いています。ただし、一人でのトレーニングでは続かない人は、ジムでのトレーニングがおすすめです。経験豊富なトレーナーが姿勢や呼吸から指導してくれますので、ピラティスの大事な意識も身につきやすいでしょう。一緒にダイエットにも取り組んでくれるトレーナーがいれば、前向きな気持ちで続けやすいですね。ダイエットをしようと思っている人は、上記を参考にピラティスを始めてみてはいかがでしょうか。